小学校5年生の時、とても熱心だが宿題の多い女性教諭が担任になった。その先生は毎日3つの宿題を出したが、そのうちの1つが日記だった。他の2つは忘れてしまった。日記は長さは自由でよく、極端に言えば1行でも良かった。例えば、
ああ眠たい。もう寝よう。
でも良いのである。もちろん成績にも関係しない。しかし、この1行日記をやってしまうと、授業中に「こういう日記を書いている」などと晒されるので、それがちょっと恥ずかしい。書いた子が2~3人に絞られ、誰かわかるからである。
当時、驚愕するような少年犯罪が起こり話題になった。その時、その女性の担任(年齢は35歳くらい)は、
もし自分のクラスの子ならああいう犯罪は決して起こらなかった。私は自信があります。
と話した。毎日、日記を読んでいると、その子の様子がわかると言うのである。
子供心に、そんなものだろうか?
と思ったものだ。いくら先生が熱心とはいえ、日記を読んでいるくらいでは、その犯罪は避けられるとは思えなかった。
だいたい、先生に提出するような日記に、心の奥底までは書かないだろう。
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日記
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