Xファイルに「イヴ」というタイトルの番組がある。このブログでは何度かXファイルを紹介している。今は、このアメリカのテレビドラマのことを知らない人も多いかもしれない。
この「イヴ」のイントロでは、ある日、公園で男性が全ての血液を抜かれた状態で発見される。その際、近くにいたのはまだ幼稚園児くらいの娘だけである。
ちょうど同じころ遠く離れた場所で、全く同じ事件が発生していた。その現場でもいたのは同じくらいの年齢の娘であった。
その2人の女の子は、あたかも一卵性双生児のように顔が瓜二つなのである。全く別の家庭なのに顔が全く同じ女の子が、事件に関係しているように見えるのである。
モルダーはその女の子の生い立ちを調べているうちに、ある共通点を発見する。その2人は、ある同じ病院で体外受精で出生していたのであった。また、体外受精にはある産婦人科の女性医師が関与していた。
この話のパターンは、この手のSFないしサスペンスドラマには良く出てくる。いわゆるフランケンシュタインの話に似ている。
アメリカは、極めて優秀な人間を作るために遺伝子操作を行い、アダムとイヴを作る計画を進めていた。彼らはヒトのように染色体が46ではないのである。アダムとイブは染色体数がヒトより多かった。
アダムとイヴは、極めてIQが高く優秀だったものの精神に異常を来すことが多く、計画は失敗に終わり消滅した。出生したアダムとイヴはほとんどが自殺したものの、イヴのうち3名は生き残り、精神病院の中の保護室のような閉鎖された部屋に収容されていた(実際には医療刑務所)。
ところが、そのうち1名が脱走に成功するのである。その1名こそ、あの事件に関与した女性産婦人科医であった。
彼女は、より優れた人間を作るために、自分の遺伝子を使い改良しようと試みるが、その結果は最初のアダムとイヴよりより凶悪で残忍さを増したあの2名の女の子であった。
彼女たちは知能的には極めて優秀であるものの、全く人の命に無頓着であった。実際、モルダーとスカリーがその2人の女の子と一緒に飲み物を買った際に、密かに毒物を入れられ殺されそうになる。
飲み物を飲む寸前、コップの傍に僅かに散らばっていた粉にモルダーが気付き難を逃れるのであった。
そのドラマの最後の場面、まだ子供の2人の女の子は、独房に入れられていた。彼女たちはそれがわからないわけではなさそうだが、全く表情を変えず、むしろにこやかだったのである。
自分の記憶ではこのようなあらすじだったと思う。当時、まだ1990年代だったが、自分には結構ショックなドラマだった。
参考
Xファイル
XファイルのSleeplessと宇宙戦艦ヤマト2199
眠らないヒトはなぜたくさん食べるのか?
Xファイルの宇宙人にさらわれる話
検体の取り違え
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イヴ
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