ある日、うちの病院の患者さんをよく紹介する他科医院の院長の話が出た際に、
「彼は昔風の医者だから・・」
と言ったところ、外来看護師さんから、
「昔風の医者って、どんなお医者さんですか?」
と尋ねられた。そこで、
「腕は良いが、口が悪い」
と答えたところ、一同、大爆笑。その表現がピッタリだったからである。
彼は上手く表現しにくいが、センスが良くて正解を打つことが多い。だから紹介する患者さんには「暴言を我慢しておれば、そう悪い結果にはならない」と話している。ずっと彼の素性がわかなかったが、ある日、自分の大学の1年後輩であることを発見。しかし、彼はそういうのもわかっていないんだろうなと思う。
そういえば、9年前の過去ログに「プラスアルファがないですね 」という記事がある。この中で、「○○病院の先生はプラスアルファが無いですね」と言ったのはまさにこの人である。
この事件は、今から15年前の話で彼はまだ勤務医だった。その後、開業したが、今は口は滅茶悪いのに、凄く流行っている。やはりこれを診ると、病院やクリニックはサービス業的な部分はかなりあるが、うまくいくかどうかは実力が相当に影響する。
今から考えると、「○○病院の先生はプラスアルファが無いですね」という表現は、彼なりに、口の悪さをオブラートに包んだ表現になっていると思った。
そう思う理由は、間接的に自分に伝わることが分かって言っているからである。
参考
他病院の処方の意図を説明する
プラスアルファがないですね
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昔風の医者
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