ハワイで撮影した風景。5年以上前のもの。
現在の航空機はほぼ全席禁煙と思うが、かつてはそうではなかった。
最初に僕がハワイに行き始めた頃、航空機は禁煙席と喫煙席に分かれており、たいてい後方が喫煙席であった。
当時は「禁煙席」の意識が低く、喫煙席と禁煙席は何も遮蔽するものがなく、禁煙席でも喫煙席の1列前だと、かなり副流煙が来た。今だったら客から苦情が出ると思う。
ツアーの際も、座席の禁煙・喫煙席は希望しても確実には保証されないのである。やはり意識が低かったとしか言いようがない。搭乗する当日、空港で航空券を受け取った際、初めて喫煙席とわかりガックリした。
僕の記憶では、いつもツアーでは禁煙席を希望したのにもかかわらず、禁煙席だったことは1度もない。喫煙席は安価で旅行会社に売られていたのかもしれない。(実際はよくわからないが)。
ひとまとまりの喫煙席では、空席に禁煙席から次々と喫煙者がやってきて、一服するため大変なことになった。航空機内は窓が開けられないので、毒ガスが充満し、空間がおぼろげに見えると言っても言い過ぎではないほどである。
遂に耐えられなくなり、禁煙席から喫煙席によくタバコを吸いに来る人に声をかけ、席を替わって貰った。これは頼めばほとんどの人が替わってくれたので、喫煙者にとって自由に喫煙できるのはありがたいことなんだろう。
そうして、やっとパチンコ屋のごとき副流煙の座席から脱出できたのである。
この蔓のような木は何本にも見えるが、実は1本らしい。
そして、何時の頃からか航空機は全席禁煙になった。これは僕たちにとっては、ありがたいことであった。機内でタバコの煙に塗れることがなくなったからである。
まだ全席禁煙になったばかりの頃、客の方はまだ付いていけず、トイレでこっそり喫煙する人たちが結構いた。そして、スチュワーデスさんに機内放送で注意を受けるのである。
今、トイレ内で喫煙した人がいます。トイレでの喫煙は危険ですので止めてください!
特にトイレのように狭い空間で火を扱うと、防火システムが発動しかねず危険だったのであろう。
ハワイの場合、日本からだと行きは8~9時間くらいで着く。これはほとんど起きているだけに、ヘビースモーカーにとって、大変な長時間である。
全席禁煙になったことで、ヘビースモーカーにとって、ハワイでさえ、非常に敷居が高くなったといえた。当時、僕の友人は喫煙できる航空会社を探し、やっと1つだけ見つけ、その航空会社が連れて行ってくれる国に旅行に行った。
何がしたいのかさっぱりだが、喫煙者にとってそれほど切実な問題なのである。
ハワイでは、その後、ホテルも禁煙の縛りが強くなり、おいそれとどこでもタバコが吸えなくなった。日本人のハワイへの旅行者の減少は、1つは経済的な苦境もあるが、禁煙にうるさいことも関係していると思う。
僕が始めてラスベガスに行った時、カジノでは喫煙テーブルと禁煙テーブルが別れており、隣で喫煙されたくなかったら、禁煙テーブルを選べば良かった。
それぞれのテーブルに仕切りがないので副流煙は多少はある。しかしラスベガスのホテルの天井はとてつもなく高いこともあり、さほど影響はなかった。
オーストラリアのカジノは完全禁煙なので、周囲で喫煙される心配はない。僕が凄いと思うのは、隣のオーストラリア人の息もタバコ臭くないこと。あの人たちは案外喫煙率が低いのかもしれないと思った。
それに対し、中国人の中年以上のオッサンは明らかに普段タバコを吸っているのがわかる。隣に座られても、それを感じるからである。
オーストラリアのカジノでの中国人と日本人の比は20:1くらいである。
オーストラリアのカジノで大きく張っているのは、たいてい中国人である。中国人ではあるが、本当に中国からやって来ているのか最初は疑っていた。オーストラリアの近くの国、例えばインドネシアやシンガポールの華僑ではないかと思っていたのである。
しかし、どうも中国本国から来ているようなのである。オーストラリアに来ている中国人だけでなく、日本に来ている中国人もそうだが、凄くお金を持っている。
こんなところでも、日本の国力の低下を痛感するのであった。
今日のタイトル「医師と旅行」だが、医師はまとまった時間が取れないので、あまり海外旅行をしていない。友人に聞いても、「新婚旅行で行ったっきり」という人が多い。開業医だとなおさら行っていないようなのである。一方、大学病院に長くいる人は、海外での発表や留学などで海外に行っている。(住んでいた時期がある)
また僕の世代だと、元喫煙者の方が遥かに多いので、禁煙にうるさい海外よりは日本国内の旅行を選ぶ人が多い。日本国内も今は喫煙できない場所が増えたが、海外よりは遥かにアジアしているからである。
元喫煙者と書いたのは、今は禁煙している人が多いから。いつだったか、大学の同窓会があった時、二次会でテーブルに灰皿が出されていたのに、誰1人タバコを吸わなかった。そのため、灰皿を片付けてもらったほどである。
それに対し、精神科医は禁煙が難しい。
精神科医の同窓会になると、パチンコ屋か雀荘のようになる。それに対し、若手の医師は精神科医でもタバコを吸わない人が比較的多いと思う。
トローリーと呼ばれる観光用のバス?から撮影。
これはハワイのお店で撮影。
↧
医師と海外旅行
↧