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Channel: kyupinの日記 気が向けば更新
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セロクエルなのかリフレックスなのか?

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典型的な統合失調症ではないが、統合失調症様の興奮状態や焦燥感が強いケースに、セロクエルやデパケンRを投与したいと思うときがある。

セロクエルは、診断の枠を超えてあらゆる疾患に投与可能な薬だが、うまくいかない人ももちろんいる。そんな時、発想を変えて、リフレックスを処方すると、あれっと思うほど落ち着く人がいる。

その理由はいくつかあるが、過去に統合失調症の不眠にテトラミドが推奨されていたことと関係がありそうである。

統合失調症に対し、抗うつ剤は病状を悪化させるので好まれなかったが、テトラミドだけは悪くなかった。

また、セロクエルは種々の受容体に節操なく関わる薬物だが、その点でリフレックスは似ていることもありそうである。

リフレックスはセロクエルと同様、眠くなり、食欲を増し、体重を増加させる。この性質も似ている。

抗精神病薬の一部をリフレックスに置き換えると、典型的な統合失調症の錐体外路症状が軽減するかほぼ消失し、3ヶ月くらい経つと、様変わりしたようにスッキリする人がいる。

最初のセロクエルかデパケンRを投与しようと思う際に、ちょっと処方し辛いと思うところがポイントなんだと思う。

たぶん、セロクエルで良くないのは、押しているからである。

押してもだめなら、引いてみな!

という歌もある。あれと同じである。気の効いた治療には、発想がとても重要である。

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