
奈良国立博物館で正倉院展をやっていたため、観に行くことにした。大阪に宿泊しJRで出かけた。大阪駅から奈良駅まで50分くらいで行けるうえ、料金もかなり安い。私鉄と競合しているためか、大阪から近県の大都市までは考えられないほど安いといつも思う。
なお、正倉院展は2015年10月24日~11月9日まで2週間あまりしか開催されておらず、現地に到着すると凄い行列で観に行くどころではなかった。鹿もいるのはいるが、人間を観に来た感じだった。各国から観光客が集まっているし。
仕方がないので、世界遺産、春日大社と奈良公園の鹿たちを観ることにした。

奈良県は馴染みの薄い県で、子供の頃、1回しか行っていないので数十年ぶりである。馴染みの薄い県は、宮城県(仙台)、愛知県(名古屋)なども挙げられる。

鹿は天然に観ることもあるが、ここは野生の鹿が多く生息している。約1200頭いるらしく、特に飼っているわけではないという。主食は鹿せんべいではなく公園の芝である。
奈良公園の鹿の第一印象はおとなしく行儀も良い。いつかのイメージとかなり違っていた。一見、カンガルー風だが、たぶん鹿の方が気性が荒くないように思われた。実際にそうなのかは知らない。

鹿は鳴くこともあるようだが、この日は観ることはなかった。やさしい目をしている。
山道で野生の鹿に出くわし急に飛び出して車ではねてしまうこともありうる。この場合、決して鹿は小さくはないので車もかなり壊れるという。
ここにいる鹿はおおむね穏やかな鹿ばかりだったような(気がする)。

鹿のおしりは白いが、すべてがそうなのかは知らない。よほど嫌がることをしない限り、危害を加えられそうにないが、鹿に接する際の注意点を記した標識もあった。

11月は奈良の鹿愛護月間なんだそうだ。修学旅行の生徒さんを含め日本人旅行者もかなりいるが、西欧人もかなり多い。その数倍かひょっとしたら10倍以上の中国人観光客も訪問している。

このようなものがあることは、かなり昔からこの場所には野生の鹿が多く生息していたことを示している。
なお、奈良公園の鹿は芝を主に食べていたため、進化の過程で小型化したという。

時々、角を切られている鹿がいた。奈良公園では、オスはメスに比べかなり少ないらしい。

入口から、ここまでたどり着くまでかなり距離があった。もうヘトヘトである。春日大社は絵馬が鹿の顔の形状であり、普通と異なる。驚いたのは、絵馬に書いている内容が国際色豊かだったこと。
日本人も書いているが、中国語や英語のものもかなり多い。これはちょっとした驚きだった。
中国語は横書きもできることを確認。

1998年、春日大社はユネスコの世界遺産に登録されたと記載されている。同時に英語でも記載されていた。

この日は気持ちが良いほどの秋晴れだった。
紅葉は京都よりむしろ奈良の方が進んでいるような印象だったのは意外。

奈良県は西日本では珍しく海に面した地域がない。