先日、精神科病院やクリニックを受診してもその日に診てもらえず、待機せねばならない話をアップしている。普通、精神科以外の内科や外科だと、よほどの専門性の高い病院以外、その日に診察してもらえないことなど滅多にない。
ところが、単科の民間精神科病院でも初診日に診てもらえず、予約しか受け付けない病院が少なからずある。その予約日も、他の病院を探した方が良いくらいの日数である。
精神科はスティグマもあるのか、さんざん悩んでやっと受診を決断する人もいて、初診日にすぐに入院した方が良いほど悪化していることがある。
時に待たされているうちに自殺既遂も起こる。この自殺既遂は、もちろん新患をその日に診なかった病院やクリニックの責任ではない。だって、まだ診ていないのに。
そんな予測などできないでしょう。
と言ったところだ。
新患を診ると言う点では、クリニックはもっと厳しい。新患を一切受け付けず、再診患者のみ診ているクリニックが存在する。これは新しい患者が入ってくると、再診の患者さんを診る時間が減るとか、医師が体力的に難しいとかそのような理由のようである。
新患患者は、その日、診察にかかる時間を考慮したコストに見合っていないというのが相当にある。その理由は、再診患者は5分かければ法的には問題ないからである。新患とは大違いである。
そういうこともあり、進学や就職、転居などで紹介状を書いたはずの患者が、その後も数週間ないし数か月、再診することも良くある話で、いつのまにか、
進学はしたけど、今のままうちの病院で診察を続けましょうか?
という笑えない話になる。その距離約200㎞だが、1か月に一度なら通えるという。まあ人にもよるが。
精神科病院の場合、入院患者の診療にも時間がかかるので、外来の部分だけとってみてもかけられる時間は有限だし、概ね診察できる人数も上限は決まっているようなものだ。(つまり自分が診ているカルテ数)
元々、精神科は身体疾患の科に比べ、診る入院患者数が多いのである。(これは国が決めている)
精神科は徐々に患者が増えているので、このような事態も、特に都市部では仕方がないと思う。(精神科では新患をその日に診られない話)
参考