今回は思い出話。
昔の精神科病院はまだ新しい病院が少なかったこともあり、当直室が悲惨なこともけっこうな割合であった。
ある時、当直室で風呂に入ろうしたら、ユニットバスなどがなく、どこで入浴するのかわからなかった。夜勤の看護婦さんに言うと、おそらく患者さんが入るであろう銭湯のような風呂場に案内された。もちろん湯が入っていないのでシャワーである。しかも浴場は滅茶寒いのである。僕は、その病院で風呂に入ることを諦めた。
ある病院ではベッドにダニが生息しており、泊まると必ずあちこちダニに噛まれた。これは友人(女医さん)もそう言っていたので間違いない。彼女は布団に入らず仕方なくソファーで寝ていたらしい。ある日、当直日誌に、
院長先生、今度、バルサンを焚いておいてください。
と彼女が書いており、その後、ダニはいなくなったが、当直室全般のアメニティが酷いので、試練の分、当直料の元を取られる感じではあった。
かなり遠方の病院、80㎞以上離れると、当直室及び食事は途端に良くなった。なぜなら、当直室の環境が酷くて食事も悪いなら、誰も来てくれないからである。
従って、悲惨な当直室はむしろ大学病院のある市内かその周辺に分布していたのである。
これは10年以上前の記事。
精神科病院の処方で驚いた話。
当直室はこのような悲惨パターンもある。