非定型精神病の「逮捕される」と訴える精神症状の座
今回は、広汎性発達障害と非定型精神病の家族関係の相違の補足的な記事である。 典型的と言える非定型精神病の患者さんは「家族が逮捕されている」と言う奇妙な訴えが診られることがある。これは全く異なる生活歴でも同じ妄想が診られる点で非常に興味深い。過去ログの以下の記事は参考になる。...
View Article小柄なキジトラ
今年2月14日にアップした「ノラネコの睨みあい」に出て来るキジトラ。その日はチャトラと戦いに判定勝ち。 眼を閉じたところ。 三毛猫などを除き、ネコは一目、オスかメスかがわからない。ネコは男女差があまりない動物だと思う。...
View Article真に困ったときはプロピタンかクレミンを試みる
精神病状態で精神症状がなかなかまとまらない人にプロピタンかクレミンを試みることは推奨される。例えば、非定型抗精神病薬で治療が難しい人。セレネースやコントミンでもまとまらない人。 『ポール・ヤンセンとプロピタン』1969年にヨーロッパの一部で承認されたクロザピンは、優れた抗精神病作用を持ち、しかも錐体外路症状や抗プロラクチン血症を生じなかった。(しかし肥満はみられる)…ameblo.jp...
View Article試行錯誤の経過で幻聴が止まる話
幻聴は統合失調症でしばしば診られるが、疾患特異性はそこまでない。特に統合失調症では幻聴が止まっている人とそうでない人では長期予後はかなり違うと思われる。幻聴は止まるものなら止まる方が良い。...
View Articleバイパスの大渋滞とストラテラ
ある日、知り合いの神経内科の医師から「この人診てください」といった感じで紹介があった。その総合病院で、医療スタッフだけでなく医療事務などにもクレームが多く、しばしば現場を困らせていると言う。枝葉末節でどうでも良いことで時間を取らせているらしい。...
View ArticleA Forest(The Cure)
今日はThe Cureの名曲、A Forestをアップしてみた。上は2019年のピンクポップ・フェスティバルのライブ映像。 ピンクポップ・フェスティバルはオランダのラントフラーフで毎年5~6月に開催される音楽フェスティバルである。ヨーロッパでも古くからある有数のロックフェスティバルの1つで、第1回は1970年に開催され2019年は50周年であった。この年、The...
View Article2021年3月の新患患者
僕は外来の受け持ち患者が相当に多いため、あまり新患を診ない時期が数年間あった。しかし、うちの病院の新患が増えていくため、そうも言っておれなくなり、数年前から再び診るようになった。 普通、院長は長くその病院に勤めているわけで担当する患者が入院、外来とも多いのは当然だと思う。...
View Articleカリカリを貰ったぶちねこ
上はノラのぶちネコがネコおばさんからカリカリを貰い食べているところ。 ネコおばさんは1匹ずつ別の場所にカリカリを置いていることもあり、取り合いになってネコ同士がけんかをしているのは見たことがない。 けっこう白が多い。白い毛はなぜかほとんど汚れがない。 ぶちはうっすら茶色の毛が混じっているネコもいて、以前は三毛猫の亜型かと思っていたが、そうでもなさそう。...
View Article不安障害にソラナックスから始めること
今回は不安障害とソラナックス、デパス、ワイパックス等のベンゾジアゼピンの話。 30年くらい前、不安障害にはベンゾジアゼピン系の抗不安薬が処方されることがほとんど全てだったと思う。僕が精神科医になった当時、上の3剤は既に発売されていた。 この3剤の他、セルシン、レキソタン、セパゾンなどを選択する医師もいた。デパスは厳密にはベンゾジアゼピン系ではないが、今回の記事では同列に記載する。...
View Article非定型精神病増悪時に生じる褥瘡とそれに類似する疾患
今回は以下の記事の補足である。 『非定型病像と褥瘡』精神科治療中に褥瘡になってしまう人がいる。これは見かけ上、褥瘡なのであるが、いわゆる寝たきりの人の褥瘡とは意味合いがかなり違う。僕は最初このような経験を研修医…ameblo.jpこの記事では、非定型精神病性の病状が悪い時、褥瘡が生じうると記載している。また、蜂窩織炎についても言及している。以下は抜粋。...
View Articleチャトラはお持ち帰りできます
このチャトラの生活歴は良く知らないのだが、先日、なんとネコおばさんに普通に抱っこされていた。抱っこされるノラネコはあまりいないと思うよ。 ネコおばさんは、「○○ちゃん家に連れて帰ろうかな」とか言っていて、1週間くらいいなかったので、本当にお持ち帰りされたんだと思う。 その後、なんでかまた戻って来ている。ひょっとしたら、このチャトラ、世話をしにくかったのかもしれない。...
View Article重い発達障害の薬物療法と精神療法の順序について
今回は、以下の記事の補足である。 『バイパスの大渋滞とストラテラ』ある日、知り合いの神経内科の医師から「この人診てください」といった感じで紹介があった。その総合病院で、医療スタッフだけでなく医療事務などにもクレームが多く、し…ameblo.jp...
View Article精神科患者さんと新型コロナワクチン
先日、外来患者さんから、 自宅に新型コロナワクチンの案内が来たが、服薬していて大丈夫ですか? という質問を受けた。基本的に、新型コロナワクチンは特定の薬を服薬しているためにできない話は聴いていない。 また、特に入院中の精神科患者さんは基礎疾患があるため優先されると言う話である。基礎疾患の1つに「重い精神疾患や知的障害」と言う項目が挙げられている。...
View Article抗うつ剤の動と静
抗うつ剤は一般的な言葉で言えば「元気を出す」作用がある。それ以外に不安や焦燥感を抑える作用も持ち合わせている。後者は言い換えると「気持ちを穏やかにする」作用である。 元気を出し体が動くようになる作用を「動」とすれば、不安感や焦燥感を抑える作用は「静」と言える。抗うつ剤には個性があり、動的な作用が優位なものと静的な作用が優位なものがある。...
View Article新人ネコ
新人ネコというか、新入りのネコを見つけたのでアップしてみました。 上のようにこちらを見上げることが多い。お顔がハチワレ風。 白い毛が美しい。オスネコなのに体が小さく、まだ若いネコではないかと。1歳くらいでしょうか? ネコに近寄ると、こちらに突進してくる。なかなか撮影が難しい。少し離れるとうまく撮れる。 なぜこのショットをアップしたかと言うと、体の小ささと肉球がピンクなのがわかるため。...
View Article薬の変更に消極的な人々
ずいぶん中途半端な処方を見ることがある。これは自分の患者さんにもたまにあるが、いくつか原因が挙げられる。 1、ある程度良くなった際に、本人が変更を拒むか消極的な時。 2、その中途半端な処方のままでも治療経過が良い時。 それでも、進学や転居などで県外の病院に転院する際には、紹介状に一筆、なぜこのような処方になっているのか説明したいところである。...
View Article向精神薬治療経過中に生じた高熱の対処について
今回の記事の治療内容は厳密に正解を決めるのは難しい。しかし精神科医がいかなることを考えて向精神薬を調整しているのかわかると思う。 ある入院中の女性患者さんはまもなく退院の予定だったが、新型コロナパンデミックのために退院を延期していた。処方はレキサルティ2㎎とリーマス400㎎、デパケン400㎎が主剤で他はベンゾジアゼピン系眠剤程度である。...
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