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Channel: kyupinの日記 気が向けば更新
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精神科患者さんと新型コロナワクチン

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先日、外来患者さんから、

 

自宅に新型コロナワクチンの案内が来たが、服薬していて大丈夫ですか?

 

という質問を受けた。基本的に、新型コロナワクチンは特定の薬を服薬しているためにできない話は聴いていない。

 

また、特に入院中の精神科患者さんは基礎疾患があるため優先されると言う話である。基礎疾患の1つに「重い精神疾患や知的障害」と言う項目が挙げられている。

 

精神科病院の入院患者さんはまず高齢者が優先的に接種を受けると思うが、より若い世代の入院患者さんは、少なくとも健康で働いている人よりは早く接種を受けられると思う。

 

このような話を聴いても、「向精神薬服薬中」は問題にならないことがわかると思う。と言うのは、入院中の患者さんは服薬していない人などほとんどいないからである。

 

新型コロナワクチンの基礎疾患は成人病、例えば糖尿病などの免疫系を弱める疾患を思い浮かべやすいが、精神疾患の場合、もし新型コロナウィルスに感染したら入院にせよ、ホテルにせよ、処遇に困ることもありそうである。

 

ちょっと不思議に思うことを1つ。

 

現在、都道府県や市町村によれば、既に高齢者のワクチン接種が始まっている。しかし、うちの病院では職員ですらまだ2回目が終わっていない。うちの病院でまだ20%しか終わっていないのに、東京都内で高齢者の接種が始まっているのには驚いた。これはまだわかる。東北の過疎地と思われる市町村にワクチンが届き、接種する医療従事者が不足しているという話はもっと驚きだったのである。

 

ワクチン接種の地域差を考えるに、過疎地より人口集積している地域でより早く始めるのが今後の感染を抑えるのに効果的だと思う。

 

うちの病院ではファイザー製ワクチンを接種している。病院職員は高いパーセントで接種希望希望者がいたが、希望していない人も、今後接種を受けにくくなるので、いずれ受けるつもりなら早く受けるように指導している。

 

その理由は、ファイザー製の場合、1バイアルが6人分用なので、6の倍数で希望者が揃わないと実施できないからである。つまり待たされる可能性が高い。今後、院内の患者さんへの接種が始まれば、それに紛れて接種するまでは間に合うといったところである。

 

 

 

 


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