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ジェネリック医薬品の供給が滞っている話

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去年からジェネリックメーカーの不祥事が相次ぎ、現在ジェネリック医薬品が正常に供給できない状況である。


上の記事から抜粋(小林化工の不祥事)

問題の薬は「イトラコナゾール錠50『MEEK』」。市販薬ではなく、医師の処方箋がなければ購入できない薬だ。今年9月~12月に出荷した9万錠に1錠あたり5ミリグラムの睡眠導入剤成分「リルマザホン塩酸塩水和物」が混入していた。1回あたりの最大投与量の2.5倍になり、意識がもうろうとする危険性が高い。

 

製造工程の失敗の中でもスケール的に極端なものだと思う。イトラコナゾールは経口抗真菌剤(白癬症など)の薬だが、なんとリスミー(リルマザホン塩酸塩水和物)が混入してしまったのである。その量も1錠あたり5㎎という大量である。リスミーはあまり効果が強くない眠剤で、剤型は1㎎錠と2㎎錠があり最高量で4㎎までとされている。さほど強くない眠剤とはいえ、普段眠剤を服用したことがない人には0.5㎎でも眠い。

 

また、この記載だとピンとこないかもしれないが、イトラコナゾールは1日1回100㎎~200㎎を服用することになっており、剤型が50㎎と100㎎なのでリスミーの混入量が1日5㎎では済まない可能性の方がはるかに高い。例えばイトラコナゾール100㎎を2錠服薬した場合、10㎎相当のリスミーを一緒に服薬することになる。

 

これだと交通事故が起こっても全く不思議ではない。ただ、死亡者についてはこれだけの情報では因果関係はよくわからない。リスミーは大量服薬で死亡するのは難しい薬だからである。

 

その後、日医工というジェネリックの大手でも不祥事が起こった。これは内容的に不祥事の中でも非常に悪い。(上のリンクから抜粋)

 

富山市に本社があるジェネリック大手「日医工」では、出荷検査で不合格となった錠剤を取り換えて再試験したり、錠剤を砕いて再加工したりするなどの不正が明らかになった。発覚のきっかけは富山県などによる抜き打ちの立ち入り調査(2020年2月)で、少なくとも2011年からの10年間、工場長の指示で行なわれた「組織ぐるみ」の不正だったという。

 

このような不祥事が相次いだ結果、いろいろなジェネリック医薬品が十分に供給できなくなったのである。

 

日医工と小林化工の2社がジェネリック医薬品を供給できない状況は、携帯電話キャリアで例えるなら、NTTドコモとソフトバンクが突然いなくなったくらいの影響がある。

 

精神科病院などの院外薬局ではジェネリック医薬品を先発品に変更するなどで対応していた。向精神薬では特にトピラマートが手に入らなくなりトピナなどで対応していた。

 

サインバルタは既にジェネリック(デュロキセチン塩酸塩)が発売されているはずだが、納入ができないため未だに見たことがない。地域によれば納入できるところもあるかもしれない。

 

新型コロナパンデミックで医療崩壊すると言われているが、コロナと全然関係ないところでも、大混乱が起こっているのである。


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