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Channel: kyupinの日記 気が向けば更新
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ストラテラと体重減少

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ストラテラ(アトモキセチン)は、直接、体重を減少させる薬ではない。しかし、ストラテラで精神症状が安定化するにつれて、ストレスに起因する暴飲暴食が少なくなり、体重も減少することがある。今回は以下の過去ログの続きである。

 

 

彼によると、

 

怒りがわきそうな時、自分で気付けるようになったと言う。気持ちがセーブできると言うのである。「悪いこと言いそうだから、ここでやめておこう」という気持ちになるらしい。

 

この時、彼は興味深い言い回しをしている。


相手が怒っていて、(相手が)それに気づいていない時がある。自分も前はそうだった。あれは良くないなと思うので、こちらも言い方を考えるようにしている。そういう人との付き合い方になってトラブルが随分減った。

 

この内容を診ると、心の理論の機能はさほど損なわれていないように見える。彼はASD的所見があまりない。

 

そのような怒りの頻度が減ったことで、ストレスからくる暴飲暴食をしなくなり、その結果、糖尿病も劇的に良くなった。これは内科の主治医が驚いていると言う。実際、HbA1cが11を超えていたが7.8になり、体重は98㎏から85㎏まで減少している。

 

HbA1c値の見方だが、この数値に30を加え体温と考えると重篤さが理解できる。HbA1cが11は体温41℃なので、新型コロナでもなかなかここまでは上がらない高熱である。7.8は37.8℃なのやや高めの微熱と言ったところである。HbA1cが6後半は正常値ではないが体温では36℃台なのでコントロールはかなり良い

 

体重の減少幅以上にHbA1cが改善している理由は、交感神経優位(怒りの状態)そのものも糖尿病に良くないことを示唆している。

 

彼は診察を始めて5年目である。1年前はまだHbA1cは8台だったので、この後のHbA1c値の低下は精神症状の落ち着きが好影響を与えているように思う。

 

過去ログに、精神症状がまだ良くなっていない状況でダイエットなんて無理と言う記載がある。

 

彼は今「あまり怒らなくなったからでしょうか?あまり食べなくなった。」と言う。自然な精神症状の改善に並行して体重が減るのであれば、おそらくリバウンドも起こりにくいと思う。

 

参考

 

 

 

 

 

 


 


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