前回の記事の補足。
最近、癌の本人に告知をしないでほしいと言う家族の希望が担当医師らに徹底されておらず、別の医師により告知され、その結果、治療を満足に受けられず死亡し訴訟になった事例がある。
治療が受けられなかった理由だが、告知を機に、本人が精神状態が不安定になったためである。新聞などの報道によると、
70代の女性が余命数か月と診断され、大学病院に入院。子どもたちは余命を知らせないよう病院側に申し出たが、医師が本人に「このままだと数か月。完治することはまずない」と伝えた。女性は深夜徘徊や暴れるなど精神的に不安定になり、病院にいる方が危険だと医師が判断。通院で治療を続けたが、幻覚の症状が出たり、薬を飲まなくなったりして、十分な治療を受けられず、2012年4月に死亡したとしている。
この事例は、前回の「統合失調症の疑い」があると告知 のエントリとは異なり、「家族が告知しないでほしい」と医師に伝えられており、死亡原因も自殺ではない。
大学病院側は「対応を検討中でコメントできない」としている。
参考
余命告知で精神不安定に 治療できず死亡(スポーツ報知)
損賠訴訟:余命告知に過失(毎日新聞)
余命告知で治療できず死亡(共同通信)
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癌の告知により遺族が提訴
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