2017-11-28の「生活保護の受給の際、精神障害者保健福祉手帳を取得するように言われる理由」という記事を読んで、なんだこりゃ?と思った人が相当にいたと思う。
その理由は、福祉からなぜ「取得するように言われる」のか書かれていないから。
これは最初理由を書こうとしたが、「それは間違いでは?」とメールが来る始末だった。そもそも間違いが指摘できる人は現場の人の可能性も十分にあり、また過去にもこのようなケースワーク的な記事を誤って書いていたこともあるため、大急ぎで調べたところ間違っていたようなので訂正したのである。
そのような理由で、腰抜けの記事になってしまった。
しかし結論を言えば、記事自体はほとんど間違っていなかった。問い合わせた当局の人たちも間違って理解していたのである。
生活保護受給の際に精神障害者保健福祉手帳が2級以上である場合、障害者加算が付く。
生活保護受給の際に、なぜ一刻も早く精神障害者保健福祉手帳を取得するように言われるのかというと、これが最も大きい。
生活保護受給の理由の1つに納付要件がない(年金を納めていなかった)、というものがある。このような人は精神障害の程度を証明する障害年金の級が不明なので、精神障害者保健福祉手帳の級が代替されるのである。
納付要件がない生活保護の人たちは障害年金は取れないが、精神障害者保健福祉手帳を根拠に生活保護に障害者加算が付くのである。
これはローカルな面があるようできっちり付けていないところもあると思うが、国は障害者加算を付けるよう指導しているという。
特殊な状況として、既に障害年金を申請しており受けるまでの空白期間の人がいる。このような際に、もし精神障害者保健福祉手帳が2級であれば、2級相当の障害者加算が付く。しかし障害者年金が3級だった場合、加算は取り消しになるという。
過去ログでは厚生年金はなまじ3級があるため、3級になりやすい面があると記載している。それに対し、国民年金の場合、3級がないので取れれば2級以上になる。
しかしながら厚生年金は3級だったとしても若年発症でない場合、働いていた年数の実績分が付くため国民年金2級より高いことが多い。
参考
生活保護の受給の際、精神障害者保健福祉手帳を取得するように言われる理由