12月の夜の博多駅前
12月のライトアップされた博多駅前。この日は地元ミュージシャンのライブをやっており、結構な賑わいだった。 食事やお酒もあり、目玉はホットワイン。ホットワインとそれをいれる陶器のグラス付きで1000円。...
View Article若い人の幻聴にラミクタールが効くメカニズム
時々、患者さんから「ラミクタールは幻聴に効くんですか?」と尋ねられることがある。これはもちろん、ラミクタールの服用後、急激に幻聴が減少した人しか言わない。 このブログで時々記載しているが、ラミクタールは中毒疹が出なければ、欠点の少ない非常に良い向精神薬である。てんかんや双極性障害以外にも、広汎性発達障害や神経症にも補助的に精神症状を改善する可能性がある。...
View Article来年も来なくちゃいけないですか?という質問
この時期、今年最後の診察の際、挨拶をされる人が多い。たとえば「今年もありがとうございました」などである。 たまに統合失調症の患者さんでタイトルのように「来年も来なくちゃいけないですか?」といった質問をする人がいる。今年から治療を始めたのならわからないでもない。しかし、この人は昭和の時代から通院しているのである。 いかに疾患と治療の必要性が噛みあっていないかがわかる。...
View Article精神科はかつて普通に動ける人たちが入院していた
この時期、病院内では忘年会やらクリスマス会などで忙しい。特に自分が忙しいわけではなく、主に忙しいのはPSWやOTなどのコメディカルスタッフである。患者さんたちがどの程度の忘年会をするかと言えば、温泉旅館などを利用するなどけっこう本格的である。クリスマス会は普通、院内で行う。 自分はかつて病院にはイメージがあり、 みなパジャマを着ていて、寝ている人の方が多い。...
View Article2017年年末
今年もいよいよ今日を含めあと4日となった。年末年始の民間病院の外来は12月29日までで12月30日から1月3日まで休みのところが多いと思う。公的な病院は28日が仕事納めなので民間病院より1日だけ休みが長い。 民間病院の年末の外来の予定は本来規定などないので自由に決められる。昔勤めていた病院ではその年の院長の気分で29日か30日で決まっていなかった。これは実に迷惑な話だった。...
View Article自殺による重度障害と生命保険
前回、生命保険のことを書いたので補足したい。 一般に生命保険では一定の期間を過ぎると自殺でも死亡保険金が支払われる。一定期間とは2年から3年くらいが多い(約款を参照)。もし加入した直後の自殺でも死亡保険金が支払われるなら、多額の保険金を家族が受け取れるように計算して加入することも可能だからである。...
View Article年末年始の地域猫
このノラネコはいつもこの木の上に座っている。いつ座っているかというと、ネコおばさんかネコおじさんにカリカリを貰う前。 つまり、いつも食事の直前に出会っている。 年末年始、彼ら地域猫はエサはどうしているんだろうかと思う。 ネコおばさんたちもこの寒いのに大変だ。 このネコも近くに行っても逃げない。...
View Articleあけましておめでとうございます。2018年1月3日
ようやくだけど、あけましておめでとうございます。 今年は2018年で戌年だが、このブログは2006年7月に始まっているので、ちょうど干支でひと回りしたことになる。2006年当時、10歳の小学生だった人も今は22歳で大学卒業である。 まあ、1年経つのは早いこと。昨年はあまり健康状態が良くなかったが、今年は少しストレスを減らす方針でいきたい。...
View Article内因性の恐怖感
普通、恐怖感という精神症状は神経症的なものに使われるが、統合失調症の人には膨大な恐怖感がある。これは語られることがわりに少ないことや、恐怖感に沿った行動に見えないことも多く、軽視されやすい精神症状だと思う。 統合失調症の精神症状の妄想気分や世界没落体験は内因性の恐怖感の背景にある。...
View Article今日はまだお正月気分なので、そんな感じの記事を
かなりお酒を飲んでいて酔拳の記事です。今回は専門的な精神科の記事は含めないつもり。 先日、先生、免疫力を高めるサプリメントはないですか?と尋ねられた。免疫力を高めると言っても、ホメオパシー的なものも含めかなりあるが、推奨に値するものはあまりない。...
View ArticleWOWOWでローグワンを観ました(ネタバレ注意)
約1年前に公開されたスターウォーズのスピンオフ作品「ローグワン」がやっとWOWOWで放映された。字幕だと疲れるので吹き替え版をお正月に予約録画していた。 僕は基本、映画館に行かずDVDも借りてまでは観ないため、この作品のWOWOW公開は楽しみにしてた。YouTubeで何度か予告編を観て、なんだか面白そうだったからである。...
View Article少量でも驚くほど効果が出る話
今回は少量でも驚くほど効果が出る話。 精神科医はある理由があって薬を処方し、しばらくしてすっかり改善しているように思う時、その薬を漸減ないし中止することがある。もはや、その薬は必要ではないのではと思う時だ。...
View Article少量でも驚くほど効果が出る話(後半)
後半とあるが、前回の記事とは直接関係はない。今回はリーマスの少量で驚くほど効果が出る話。 ある時、入院中のパーキンソン病の婦人の妄想の治療について相談を受けた。それは身近な人との妄想であるものの、真の統合失調症の妄想ではなく、また真の器質性妄想とも言えなかった。(「統合失調症っぽくない妄想」参照)...
View Article生活保護の受給の際、精神障害者保健福祉手帳を取得するように言われる理由(改訂版)
2017-11-28の「生活保護の受給の際、精神障害者保健福祉手帳を取得するように言われる理由」という記事を読んで、なんだこりゃ?と思った人が相当にいたと思う。 その理由は、福祉からなぜ「取得するように言われる」のか書かれていないから。...
View Article笑いのポイントが他の人とは違う
笑いのポイントが他の人と違う場合、他の人が笑わないタイミングで1人だけ笑う。 これは皆と一緒にお笑い番組を観ている時はそれほど変ではない。それはその時間に他の人も笑っていることが多いからだと思う。つまりその空間の笑いの密度が高い。 しかしそうではない際に、変なタイミングで笑うと「この人は変な人では?」と思われかねないため、笑わないようにする人もいる。つまり笑いをこらえる。...
View Article統合失調症の被害妄想には準備段階のような病態がないこと
これは気づいたというより、前から「そうだよね」と言った感じで思っていたこと。 「この人、今はこんなこと言っているけど、半年後は被害妄想に発展してそうだ」とか精神科医は全然、思わないわけ。少なくとも自分はそう。 統合失調症の人たちの被害妄想には、ちょうどその途上の未分化というか、準備段階のような病態を診ることがない。...
View Article精神科でいう鎮静と賦活
向精神薬では、鎮静、賦活という言葉が良く使われる。かつて、抗精神病薬には鎮静的な薬しかなかった。例えばコントミンなどである。 これは黎明期の精神医療は興奮している人をなんとか抑えることが重要だったからである。何もしない無為な人たちの治療はほとんど考えられていなかった。...
View Articleレキサルティとエビリファイ
2018年4月末、レキサルティ(ブレクスピプラゾール)の商品名で新しい非定型抗精神病薬が発売される予定である。レキサルティはエビリファイと構造式が似ており、エビリファイよりセロトニン5HT2A受容体アンタゴニスト作用が強い分、アカシジアなど錐体外路症状が少ない特徴を持つ。エビリファイを改良した抗精神病薬といったところである。...
View Article眠剤2剤制限の代替薬は肥満する薬が多い
現在、外来処方では眠剤は2剤までに制限されており、たとえ頓服でも追加できないルールになっている。つまり、既に2剤処方されている人は同じ薬の上限の範囲でしか頓服で服薬できない。 例ベルソムラ(20) 1Tレンドルミン(0.25) 1T の処方ではレンドルミン1Tは頓服で追加できる。このようなことから、処方箋で上限まで処方しないことが重要だと思う。...
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