2018年4月末、レキサルティ(ブレクスピプラゾール)の商品名で新しい非定型抗精神病薬が発売される予定である。レキサルティはエビリファイと構造式が似ており、エビリファイよりセロトニン5HT2A受容体アンタゴニスト作用が強い分、アカシジアなど錐体外路症状が少ない特徴を持つ。エビリファイを改良した抗精神病薬といったところである。
適応は日本では統合失調症のみである。剤型も1㎎と2㎎錠しかない。用法用量は1日1㎎から開始し、4日以上をあけて増量し1日1回2㎎を経口投与できる。2㎎以下で投与されるためエビリファイより力価が高いことがわかる。製剤の形状は円形で割線がないので割りにくいが、なんとか0.5㎎は投与できるのではないかと思われる。
本邦は2㎎上限だが、海外では4㎎まで投与でき、平均投与量も2.5㎎くらいという話である。国内ではレセプトの関係で2㎎以下しか投与できない。
副作用はエビリファイよりは少なくなっているとはいえ、最も多いものはアカシジアである。添付文書では5.7%。高プロラクチン血症が4.0%である。全般的に著しく多い副作用はない。(最高の出現率はアカシジアの5.7%)。
体重増加は添付文書では1~5%未満とあるが、エビリファイと差がなく52週後にプラス1.8㎏程度である。
余談だが、エビリファイは広汎性発達障害系の人に投与した際、元々肥満しやすい人は太りやすい傾向がある。エビリファイで時々結構体重増加を来す人を診るのは、その人の背景疾患によるところが大きい。
アカシジアのためエビリファイが続かなかった人たちが、レキサルティで服用しやすくなれば良いと思う。
参考