二次的に薬に弱くなる経過
精神疾患を長く診ていると、その患者さんが薬に弱くなる経過に遭遇する。このメカニズムはまだよくわかっていないのではないかと思う。 一般に発病後なんらかの理由でしばらく服薬していない場合、特殊な病態以外は薬に弱くなる印象がある。ここでの「薬に弱くなる」とは少ない用量で十分な効果が出るとか、副作用が出やすいことを言う。...
View Article朝寝坊したので薬を飲まなかったという話
たまに、朝寝坊したので薬の飲まなかったという話を聴く。それで良いかどうかは精神疾患によるし薬の内容にもよる。 一般に朝寝坊した時は朝の薬はお昼に飲んでほしい。「じゃ、お昼の薬はどうするの?」となるが、昼の薬が元々ない人は昼に飲んでかまわないことが多い。(薬が朝だけとか朝夕の人)。...
View Articleこの薬は何日したら効きますかという質問
一般的に向精神薬は服用し始めてすぐには効かないと言われるが、薬により効果が出る早さが異なるので、全ての薬の効果発現が遅いわけではない。...
View Article真冬の地域猫
これはある寒い日、お散歩コースにいたノラネコ。 真冬だけどノラネコは元気だ。ちょうど、ネコおばさんのエサの時間で待っているところ。僕はエサはやらないのがわかっているので慌てず騒がず。 ちょっと離れて撮影。この日は零下だったので、さすがに小さくなっている。 この寒い中、エサをやりに来るおばさんも大変だと思う。...
View Articleエビリファイなど抗精神病薬「アリピプラゾール」に病的賭博などの副作用—厚労省
2018年1月11日厚生労働省から、エビリファイ(アリピプラゾール)について副作用の注意喚起がなされている。以下参照。...
View Article美しいノラネコ
ネコおばさんに世話をされているネコを撮影。このネコは茶も入っていたので三毛猫だと思っていた。三毛猫はノラで普通によく見るのでありがたみがない猫だが、世界的にも美しい品種だと思う。 なお、このネコは昨年7月に撮影。 なぜかノラなのに白い毛が汚れていない。三毛猫は日本原産だが、純粋な三毛猫がいたとしたら珍しいのではないかと思う。上のネコも茶色は少しで他の品種もかなり混じってそうである。...
View Article妊娠をいかなる処方で乗り切るか?
ここ5年くらいで妊娠出産した患者さんが数名いる。彼女らは、薬を飲んでいるから出産はしないという考え方はしていないように見えた。その理由は、出産する際にどのような薬だと危険性が低いか積極的に聴いていたからである。...
View Article2018年度診療報酬改定における更なる向精神薬投与制限について
2018年4月から、更に厳しい向精神薬投与制限が行われる見通しである。正式には3月5日か6日に決定される。 この内容を簡略にざっくり言うと、主に2つの柱があり、1つは睡眠薬、抗不安薬のカテゴリーでそれぞれ2剤まで処方できたものが、この2種類のカテゴリーでトータル3剤までしか投与できなくなる(1つのカテゴリーでは2剤まで)。これに違反するとレセプト点数にペナルティが生じる。...
View Article30年間デパスだけ飲んでいた人、リターンズ
これまでに何度か長期間デパスだけ服薬していた統合失調症の患者さんの記事をアップしている。彼らは(彼女らは)何らかの困ることはあったにせよ、デパスだけで入院せずに済んでいたとはいえる。その意味では、元々の統合失調症の重さが、あるレベルより軽くないと、なしえなかったことである。...
View Article時間に比例して良くなるということ
「過去ログに時間に比例して良くなる」と言う表現が出てくる。例えば切傷は化膿しても時間に比例して良くなるパターンがほとんどすべてである。 戦前の外科医はまだ抗生剤が開発されておらず、手術が成功しても敗血症で亡くなるので、何をやっているのかわからなかった。戦時中、まだ日本はペニシリンを実用化できていなかった。この時代の外傷は時間に比例して良くなるとは限らなかったのである。...
View Article三毛猫
ノラの三毛猫発見。子供の頃、三毛猫という名前がネコの色を指しているとは思わなかった。 やはり白、茶、黒がほど良い割合で入っていないと三毛らしくない。 シッポはキジになっており、色々な種類のネコが混血しているもよう。 良く考えると、三毛猫はメスが著しく少ないので純血の三毛猫なんて今は全然いないはずだよね。...
View Article不安神経症における嘔気、腹痛、下痢とイリボー
いわゆる古典的な不安神経症の人たちは、今は社会不安障害(社交不安障害)と診断されることが多いのではないかと思う。そもそも神経症のカテゴリーのうち、明確にレセプト病名として挙げられている診断名はあまりない。近年ではその本質が自閉性スペクトラム(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)であればそう診断されることもあるはずである。...
View Article精神疾患の春先の悪化の背景やパターンについて
桜が咲く前後、比較的安定していたのに急に悪化することがある。今回はこの悪化の背景やそのパターンについての話。 一般に「春先に悪化する」人たちは、精神疾患でも精神病の人たちが多いように見えるが、それ以外の疾患でも何らかの変化がみられることが多い。この時期の悪化をよく観察すると、ドパミンあるいはノルアドレナリン優位になっているように見える。...
View Article抗精神病薬の切り替えの話
一般に抗精神病薬の切り替えの際、急激に変更せず2つの薬を一時併用しそれぞれ漸増、漸減で行う。例えばセレネースをリスパダールに切り替える時、換算表を参照し、突然、 セレネース4㎎>>リスパダール2㎎...
View Article漢方薬の山梔子(サンシシ)含有漢方製剤の長期投与に伴う腸間膜静脈硬化症について
2018年2月13日、厚生労働省はツムラの生薬「サンシシ」を含む漢方薬を長期服薬することによる腸間膜静脈硬化症の副作用について、添付文書の「使用上の注意」を改訂するよう製造販売業者に要請している。...
View Article最近の出来事について
今日はいくつか最近の出来事について日記風に。 過去ログに、大学生時代に病院にかかり、外来のベッドに1日だけ入院した話が出てくる。その夜、抗生剤の点滴を受けたが、点滴中、僕が胸痛を訴えたためその先生(院長)は非常に心配されていた。当時、まだ専門課程の3年生(医学部5年生)で若かったし、外来の平坦で小さなベッドが苦痛になることはなかった。その日、無料で治療してもらったような気がする(記憶が曖昧)。...
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