今回もゆるいエントリである。
春に病状が悪くなる人がいるが、うつ状態より脱抑制、興奮、幻覚の悪化など統合失調症的あるいは躁状態的な悪化が多い。また真冬に沈んでいた人たちは若干浮上する傾向がある。これは寒い時期の緊張状態が緩むことで体調変化が起こると思われるが、説明する根拠は曖昧である。
一方、秋口から冬にかけてうつ状態が悪化する人がいる。例えば酷い悪化がなくても「冬はなんだか寂しくなりますね」といった言葉である。一方、秋から冬は統合失調症的な興奮などが収まり改善がみられる人たちがいる。うつ病、統合失調症とも心のエネルギーが低下する印象なのである。
これらは全ての人にその傾向があるわけではなく、そうでない人もいる。そもそも精神疾患は気候は症状を動かす1つのパラメータに過ぎない。職場のストレスや家庭問題もあるからである。それでも、僕の患者さんで双極性障害の人たちは冬は沈む傾向がある。
今日は12月8日であるが、ここ2か月近く、保護室に隔離された人が1名もいない。これはおそらく今年の冬がそこまで過激に寒くなっていないこともありそうである。
患者さんの精神面を診ていると、今年はもしかしたら暖冬になるのかもしれないと思う。