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Channel: kyupinの日記 気が向けば更新
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風邪が良くなっても気分が下がったままの話

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一般に風邪を引くと体力、気力が落ちる。

 

また、風邪を引いている時より、むしろ風邪が良くなってからそうなる傾向がある。インフルエンザが流行すると、その後、うつ状態の人が多くみられることがある。これはレジェンド的な論文もある。

 

既にうつ状態や双極性障害のうつ状態を呈している人たちは、更にうつが深まる傾向があるが、よく観察すると激うつは少なく、意欲の低下、不活発、倦怠感くらいにとどまることが多い。動きが少ないタイプのうつである。

 

元々健康な人は、倦怠感、食欲不振、「新しいことをする気が起こらない」程度の軽微なうつのことが多い。これを狭義のうつ病と呼ぶのは微妙である。

 

活発な陽性症状がある統合失調症の人たちは、若干鎮静化し穏やかになる傾向があるが、その程度は大きくない。

 

実際、リエゾンでは、風邪が流行る時期には風邪、インフルエンザ、肺炎などの感染症の後、著しい食思不振、動けない、全く喋らない、リハビリに行けないなどの精神症状を呈する高齢者をよく診る。

 

これは実は感染症罹患と一連のもので狭義のうつ病とは異なる。

 

レジェンド的な論文にしても、もしインフルエンザが流行し(狭義の)うつ病患者が大量発生したとしたら、内因性疾患「うつ病」のエチオロジーを揺るがすものだと思う。

 

 


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