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研修医時代、精神科病院にアルバイトに行き驚いたこと(3)

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今回も驚いたシリーズ。

 

○ほぼ全員に睡眠薬が投与されていたこと。

これは診察時にカルテを見た時に気付くことである。まだ精神科病院にアルバイトに行き始めたばかりだと、ずいぶん違和感があった。おそらく全ての入院患者に眠剤を服用させるほどではなかったと思うが、消灯が午後9時なので、不眠があまりない人でもそうそう9時に眠れるものではない。

 

不眠は精神病では必発と言って良いが、毎日眠剤が必要かどうかは微妙である。しかし、眠剤が必要でない日もあるくらいだと困るのである。従って病棟管理の面も大きかったと思われる。他、ある女子病棟の夜間の看護師は1名しかいなかった。しかも若い女性看護師である。これだと不眠患者が多いとかなり困る。

 

当時の不眠時の約束処方の最強はイソブロと呼ばれるイソミタール、ブロバリンを合わせた粉薬で眠剤と言うより麻酔薬に近かった。これでやっと寝てくれるのである。それに準じる薬がベゲタミンAだった。この辺りの民間の単科精神科病院で使われる眠剤は大学病院では使われておらず、強い順序が最初はわからなかった。慣れてくると、ロヒプノールよりイソブロがずっと強いことに気付くのである。

 

当時の夜間の病棟の様子が現在と異なる点は早朝の様子だと思う。当時、眠剤を飲ませて一応、寝てくれる人が多かった。数名、眠れない人には頓服を飲んでもらう。当時の眠剤が長時間眠れるタイプが多かったことや、入院患者の平均年齢がまだ若かったこともあり、わりあい朝まで眠ってくれるのである。

 

時代が変わり、今は入院患者の平均年齢が高すぎで長時間は眠れない人が多い。また強力な眠剤は服用していない人が多いのである。そのようなことから、まだ暗い早朝に多くの人たちが目覚めてデイルームに座っている。これはこれで、早朝、というよりまだ夜に病棟に行くと衝撃的である。昼でもそこまで多くの人が長椅子には座っていない。

 

現代社会では、平均的な患者さんの年齢から考えると、消灯から起床時間までの時間が長すぎると言える。そのようなことから、早朝の転倒の原因の1つになっている。

 

現在、高齢者が多く入院している民間の身体科病院(内科、外科)でも眠剤は一般的に使われている。眠剤を処方されている人の方がむしろ多いくらいである。一般科で良く使われるのはベルソムラだが、これで眠れない人も多い。内科で使われる理由は、実際に夜に眠らないのもあるが、飲んで眠ってもらった方が看護が大変でないことと事故が減少するからである。年齢的にも勝手に起きだして転倒したら骨折も十分にありえるということである。

 

現在の精神科病院と身体科の病院での眠剤投与の目的は大差ない。患者さんによれば投与する眠剤の重さや併用される鎮静的向精神薬の内容が異なるくらいだと思う。

 

参考

研修医時代、精神科病院にアルバイトに行き驚いたこと

研修医時代、精神科病院にアルバイトに行き驚いたこと(2)

ほぼ全員にデパケンが処方されている病院

 

 

 

 

 


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