今日はお正月なので少し風変わりな記事を。
脳細胞全てが一致する確率は極めて低く、天文学的な数値になる(逆数だけど)。しかし母集団が例えば宇宙空間のように無限大であれば、1人くらいは一致することもありえる。
もしある人と全く同じ脳細胞全てを持つ人がいたとしよう。いわばコピーのようなものである。これが人工的にリアルに可能になった未来世界では、もう一人はアンドロイドのようなものかもしれない。
2名は交信?しないのでお互いを認知はできない。日常体験も全く異なるものになるだろう。
精神疾患が全て日常の不適切な体験の積み重ねで生じるという前提だとすると、この2名のうちの1人がある精神病を発病したとしても、もう1人が発病する確率は低い。ただし、脳の社会適応とか脆弱性を考慮すると、「発病しやすさは似るかもしれない」くらいは言える。せいぜいその程度である。
内因性精神病では、発症のトリガーに体験的な要素がかなり低くなるため、この2名に全く同じ精神病が発症する確率はかなり高まる。この2名は一卵性双生児より脳細胞が一致しているのである。
しかも同じ精神病になった上に、同じ妄想を言うことすらありえると思う。例えば、過去ログに出てくる天皇陛下のワードや、毒を飲まされる(食事に毒が混入している)などである。そういえば、最近の患者さんは「ソ連が攻めてくる」といったある意味、普遍的妄想を言わなくなった。
それに対し、神経症レベルだと日常体験が関与することがずっと多くなるため、臨床症状のバリエーションがかなり多くなると思う。
疼痛性障害などは、比較的家族間に一致がないように見えるので内因性疾患的ではない。疼痛性障害はうつも合併するが、カテゴリー的に重い神経症と言う感じだと思う。
過去ログでは疼痛性障害は広汎性発達障害的と記載している。つまり器質性。このブログ的にはヒステリーを含め全ての神経症は器質性疾患である。
つまり、神経症はどのような病態に至るのかは、本人が選択している。決して故意ではないが。(ただし、故意っぽく見えるここともある。例えばヒステリー)
内因性精神病は 病態を選択できにくく見えるので、ここが大違いだと思う。
参考