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Channel: kyupinの日記 気が向けば更新
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夜、目が覚めてからの過食

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精神科の患者さんで、普段はそうでもないのに、夜間に目が覚めてから過食が起こる人がいる。

 

自分の患者さんではコンサータを服薬中の人に見られる傾向があるが、なんとなくだが、説明できるのが興味深い。

 

これを解釈すれば、コンサータは食欲を抑制する作用があるが、夕方から深夜にかけてコンサータの血中濃度が下がるため、その反動で食欲亢進が生じる。(私見)。

 

しかも、全てではないが、食パンとかキャベツとかさほど甘くないものを過食の際に食べる人もいる。精神疾患の人でチョコレートとか甘いものが無性に欲しくなると言う人がいるが、それとも少し違う印象なのである。

 

精神疾患で過食症と呼ばれる病態があるが、このような疾患では何らかの食欲抑制作用を持つ薬を服薬中、それが切れると反動が出てきてもおかしくない。(例えばSSRIなど)

 

SSRIとコンサータの大きな相違は、夜間の血中濃度の下がり方と思われる。SSRIは血中半減期が長いため、ずっと服薬中の人でも夜間にさほど血中濃度は下がらないはずである。その点でコンサータとの設計とは大きく異なる。

 

古いSSRIのプロザックが過食症治療に使われたのは、SSRIが副作用で嘔気、胃腸障害などを起こし二次的に食欲抑制することと関係が深い。また、セロトニン過剰そのものも食欲を抑制しそうである。つまりSSRI服薬中に生じる挿間性の過食行動は、このバランスが一時的に壊れてしまうこともあるのかもしれない。

 

神経性過食症(神経症範疇)とその他の過食行動を考えていくと、クライン・レビン症候群を思い出す。以下も参照してほしい。

 

 

特異性のない「甘いものが無性に欲しくなる」と言う衝動は、カロリーを脳が欲しているのかもしれない。以下は、Xファイルの「眠らない人はなぜたくさん食べるのか?」というタイトルの過去ログである。

 

 

過食行動はどうも睡眠と関係が深そうなのである。

 

(今回の記事はASDやADHDとさほど関係がないが、コンサータに触れているのでこのテーマに入れている)

 


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