新型コロナ感染者の激増した時期、カロナールやロキソプロフェンの不足が報道されていたが、その影響が漢方薬にも及んでいる。元々、ジェネリックの問題と漢方薬には関係がない。漢方薬は生薬をもとに製造されているからである。
例えば、ツムラ桃核承気湯61、防風通聖散62、大建中湯100などが安定的に入って来ず、しばしば欠品になっている。
特に西洋薬の去痰剤が不足しており、そのため風邪症状に有効なツムラ葛根湯1,ツムラ小青竜湯19、ツムラ麦門冬湯29などが多く処方されているらしい。その結果、製薬会社も生産ラインをそちらに振り向けなくてはならず、相対的に必要性が低い便秘薬は製造されなくなり不足している。
なぜなら、便秘薬は西洋薬にも良い薬が多いからである(つまり簡単に代替できる)。
現在、風邪症状に対する漢方は、ツムラ1が不足しており、オースギ1を処方している。(実質同じもの)。ツムラ29などは増産しているためか入荷が滞っていない。
便秘薬系の漢方薬もオースギに代替している。処方箋を書き換えなくてはならず、雑務が増えるといった感じである。
このような状況はしばらく続きそうである。