ある時、外来診察で嗜好品の話をしていたら、1日にタバコ30本とペプシ・ネックス6本を飲んでいると言う話が出てきた。
これは、ちょっと考えるとかなりの金額である。タバコは1箱400円以上するので、たぶん1日600~700円くらい。1か月では2万円前後。
しかし、ペプシコーラ(ネックス)はこの本数になると更に高額である。1本160円くらいするので、6本だと1000円くらいになる。これで1か月に約3万円。
ペプシ・ネックス以外の飲料水も買っているようなので彼の障害年金は、嗜好品でほぼ消えている感じである。他の生活に必要なものは、母親の年金に頼っている。彼は母親の年金が支給されている限り問題がないと言うが、いつかは困ることになると思う。彼の話では、そうなったら、倹約するそうである。
過去ログに、お金があってもうまく使えない患者さんの話が出てくる。しかし、一方、このような人たちもいる。彼と彼の家族は生活保護を受けておらず、本人の障害年金と母親の年金で生活しているらしいので、生産的ではないものの、あまり国に負担はかけていないと思う。それどころか、タバコを通じて障害年金を還付しているといったところだ。
彼のようにお金の使い方に秩序がないと言うか、合理性が乏しいのも精神症状の1つである。極端な例は、躁状態での短期間の浪費などもそうである。
ペプシ・ネックスだが、ある時、患者さんに薦められて飲み始めたら嵌ってしまい、一時期、500㏄を箱買いしていた。ディスカウント店で買うと、500㏄1本が88円で買える。従って、嵌ってしまったとしても1日1本しか飲まないので浪費にまでならない。このような体験があるので、甚だ貧乏くさいが、自動販売機で130円の缶コーヒーを買う際に心理的に抵抗がある。それでも買うときは買うわけだが。
デフレの時代に、定価で買うというのは悪という感覚から逃れられず、未だに僕は滅多にコンビニは利用しない。たぶん2か月に1回くらい。ほとんどが定価販売だからである。自分はアマゾンの利用が多く、アマゾンの配送業者によると、自分はこの区域では断トツで購入量が多いらしい。しかし例えば300円もしないような安価なものも買っている。
たまにディスカウント店で、アマゾンより圧倒的に安い商品を発見すると感動する。(最近はディスカウント店にもあまり行くことがないが)。
アマゾンが凄いのは、会員になっておけば配送料が全て無料になること。200円くらいのものでも大きな空気入りの箱に入って配送され無料なのである。これがフランス人的にはいけないらしく、小売業に悪影響を及ぼすということで、フランスでは規制が入ったという。
フランス人はアマゾンを嫌い、ドイツ人はグーグルを嫌う。これは国民性が窺われて興味深い。
最初の話に戻すが、1日にペプシ・ネックスを6本飲む患者さんは自動販売機でしか買わないらしく、節約の精神などまるでないように見える。
僕は、ある日思い立ち、なるべくペプシネックスは飲まないようにした。今は1か月に1~2回350㏄を買う程度である。自分はノンカロリーではなく普通のコカコーラを飲むことの方が多いが、これも1か月に2~3回程度である。
好みもあるが、ノンカロリーに限れば、コカコーラゼロよりペプシネックスの方が味が良い。これはこのままの話を患者さんから聴き、その通りだと思った。
しかし、ノンカロリーでないものはコカコーラの方が味が良いと思う。コカコーラは、製造方法の特許を出していないらしい。あの色合いと味はなかなか真似ができないため、種明かしをしない方針なんだろう。
主に、コーラ類を控えるようになったのは、炭酸が疲れの原因になると思ったからである。自分の場合、炭酸が清涼感に繋がらず、むしろ後味の悪さの方が気になる。特に炭酸飲料水の中でもオロナミンCドリンクはお粗末だと思う。
製薬会社が販売するビタミン系の飲料水で、炭酸が入っているものはあまりない。たいていの場合、炭酸は避けているように見える。オロナミンCドリンクは、エビリファイの大塚製薬が販売しているが、おそらく清涼飲料水とビタミン剤の中間くらいの位置づけなんだと思う。
コカコーラはできるなら、炭酸抜き、氷抜きが良い。砂糖は・・仕方ない。
近年、たぶんここ10年くらいだが、サプリメントを毒見した際に、一見、体に良いように見えて実は有害物質が入っている際、割とわかるようになった。これは体が何らかの拒否反応を起こすからである。アレルギー体質に拍車がかかった感じかもしれない。
高価なサプリメントの一部には、実感が良くなるようにスパイス風に何らかの好ましくない物質が混入されていることがある。
特に重大なのはステロイドだと思う。これは自分の場合、免疫機能の低下が実感できるのでわりとわかる。
過去ログでは、ステロイドはうつ状態や種々の精神病状態に基本的には有効と言う話が出てくる。おそらく効いている実感を持たせるように、何らかのステロイドないしその類似物質が加えられていることがあるのであろう。
自分の場合、今さらわかるようになっても、もう遅いと言うか、相当に無駄な体験だと思っている。
喜んで飲んだり食べたりできるものが、そうならないからである。
参考
障害年金の8万円で暮らすこと
精神症状とステロイドの関係
↧
タバコ30本とペプシ・ネックス6本
↧